バー初心者・未経験者の方に向けて、現役バーテンダーさんにバーのあれこれを教えてもらうQ&A企画。第1回の記事では、入店前から注文時までの知っておきたいマナーやポイントをチェックしました。
第2回となる本記事では、「飲酒時」「会計時」について学んでいきましょう。お酒の楽しみ方や、気になるお会計についても事前に知っておけば、初めて行くバーでも慌てることがないはず!
引き続き、西新宿のシガーバー「BAR 十二社」店長の原田幸典さんに質問。一問一問丁寧に解説していただきました。
「BAR 十二社」店長の原田幸典さん。今回もよろしくお願いします!
【バーQ&A 飲酒時編】バーだからこその楽しみ方って?
ドキドキの注文を済ませ、いよいよお酒が目の前に運ばれてきました。お酒を楽しむ際のマナーもしっかり押さえて、バーでのひとときをより充実させましょう。
Q.
お酒を飲みながら、どんなふうにバーを楽しめばいいですか?
A.
せっかくさまざまなお酒がそろっているので、いろいろなお酒を飲み比べて自分の好みのお酒を探ったり、バーテンダーさんと話すのもいい。周囲に迷惑をかけなければ、いろんな楽しみ方があっていいと思います。スマホをいじっていてもいいですよ。ただ、通話をしたり、スマホに夢中でお酒に手をつけていなかったりするのはNGです。
Q.
“お酒を味わう”という点において、居酒屋とバーの違いは?
A.
“目的が違う”というのが大きいと思います。居酒屋というのは食事ありきでお酒を楽しむ場ですが、バーはお酒ありきで、食事をする人も中にはいる、というふうに、優先順位が変わってきますね。また、バーは目の前でバーテンダーがお酒を作る様子を見られることが大きな特徴。カウンターに座っていただければ、作り始めから仕上げまで見ていただける、これはバーならではだと思います。
Q.
もちろん、一気飲みなんてダメですよね?
A.
はい、ダメです! カクテルによってはグッと飲み干すものもありますが、基本的に一気飲みはやめましょう。
Q.
グラスで乾杯してもいいですか?
A.
やめたほうがいいですね。バーで乾杯をするときは、お互いにグラスを少し上げるぐらいが安全だと思います。というのも、お店によっては1つ何万円もする高級なグラスを使っているところもあるから。ちょっとの振動でも割れてしまうような繊細なグラスもあるので、カチンとぶつけるのは避けた方がいいですね。
Q.
SNSに載せるために、写真を撮ってもいいですか?
A.
当店の場合でしたら、ご自由にどうぞ。ただ、他のお客様への配慮として、撮る前に一言かけていただいた方がいいですね。ご自身が注文して、目の前に置いてあるカクテルを撮るぐらいなら、ほとんどのお店はOKだと思います。
Q.
注文したお酒のボトルをじっくり見てみたいのですが……。
A.
声をかけていただければ大丈夫です。当店でも、注文したウイスキーのボトルをじっくり眺めているお客様は多いです。商品ですので、何も言わずに勝手にさわるのはやめましょう。
Q.
ウイスキーのカッコいい飲み方ってありますか?
A.
楽しみ方としては、最初に香りを嗅ぎながらグラスを回して……という所作はありますが、あまりやりすぎてもカッコよくないですよね? ストレートやロックがカッコいいというイメージを持っている方もかもしれませんが、ご自身がおいしいと思える飲み方で、ご自身のペースで飲むのが一番。飲んでいるときも、紳士淑女らしい振る舞いをするのがカッコいいと思います。
Q.
バーテンダーさんに話しかけてもいいですか?
A.
ぜひ話しかけてください! 当店は私一人で営業しているので、他のお客様を接客しているときはお待たせしてしまうかもしれませんが、いつでも声をかけていただいて大丈夫です。ただ、バーテンダーを独占するようにしつこく話しかけたりするのは避けた方がいいですね。
Q.
お酒にあまり詳しくありません。バーテンダーさんに、すごく初歩的な質問をしても大丈夫ですか?
A.
はい、なんでも聞いてください。けっこう「こんなこと聞いてもいいのかな」と心配されるお客様もいるのですが、そういうときは「お客様がすべてご存じだったら、僕たちの仕事がなくなってしまいます」とお伝えしていますよ。
Q.
どれぐらいの時間、滞在する人が多いですか?
A.
平均的には1時間前後で、長くても2時間ぐらいでしょうか。1時間で2,3杯くらい飲んで退店、というのが個人的にはスマートだなと思います。
【バーQ&A 会計時編】チャージ料は〇〇の費用
会計は、バーで過ごす時間の中ではわずかな時間に過ぎませんが、短時間だからこそスマートに行いたいもの。ちょっと聞きづらいチャージ料金などについても、せっかくなので質問してみました。
Q.
キャッシュレス対応しているバーが多いイメージですが、理由はありますか?
A.
特に理由はありませんが、「同行者や他のお客様に会計金額を知られず、スマートに払いたい」というニーズはあると思います。接待で利用される方や、恋人を連れてきている男性のお客様など、キャッシュレス決済の方がスマートだと感じる方が多いのではないでしょうか。
Q.
チャージ料はどうしてかかるんですか?
A.
“お酒以外の部分”にお金がかかっていると思っていただければと思います。たとえば、チャーム(お通し)の料金や、備品代など、そういう部分にかかる費用です。チャージ料金はお店によって大きく異なっていて、数百円~2000円ぐらいまでと幅があります。東京の平均的なバーであれば、お一人1000円前後。バーは、基本的にチャージ料金がかかるものと考えていただければと思います。
第1回、第2回の記事を通して、バー入店前から退店までの一連の流れに関する質問に答えていただきました。今までなんとなく敷居の高い場所だと感じていた方も、「なぜそのようなマナーがあるのか」を知ることで、バーに対する印象が少し変わったのではないでしょうか。
次回は、バー全体に関することや「この“バーあるある”って本当ですか?」など、気になることをまとめて原田さんにお聞きしたいと思います。おたのしみに!
【おすすめの一杯】
原田さんに作っていただいた珠玉のカクテルをご紹介。
「イムヌ」 1870円
「イムヌ」
秋を感じる、BAR十二社オリジナルカクテル。ウォッシングという技術を使い、ほうじ茶を使用したジンと牛乳にマロングラッセ(栗の砂糖漬け)の香りをつけたエキスを抽出。そのエキスをベースに生クリーム、カカオのリキュール、ドランブイ(ウイスキーにハーブを漬けこんだリキュール)を入れてシェイクした後に、上から栗を削って仕上げた1杯。
「イムヌ」とは、フランス語で「讃美歌」という意味。栗の花言葉「賛美・賞賛」に合わせて、モンブランに似せた味わいのカクテルを作ることで、秋の味覚への賛美を表現しているのだとか。まろやかな甘みがあり、芳醇な栗の香りが秋らしく、まさにモンブランをいただいているようなデザートカクテルです。
【店舗情報】
BAR十二社
東京都新宿区西新宿4-12-8 フジサンコービル B1F
03-6300-4447
営業時間:17:00~23:00
定休日:日曜
Instagram:@barjuniso
